五次方程式の超冪根による解法

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五次方程式の解の公式がない理由

3次方程式の解の公式は、3乗根と2乗根で表現できるが、これは偶然ではない。


まず、2乗根で対称式を奇置換で変化する式を作り、さらに3乗根で偶置換にて変化する式を作る方法で、対称式から変化する式を作る。 
奇置換はー1の虚数で表現できる。


偶置換で変化する式fを考える。 偶置換は3回行うと元に戻るのと、偶置換には恒等置換も含まれるので、偶置換は 1、 ω、 ω²の三つで表現できる。


つまり、偶置換で f ωf ω²f の三つの値を取る式fが存在していて、それを3乗すると偶置換で変化せずに、奇置換で変化する式になるのである。


fが5変数の場合、 巡回置換を行うと5回で元のfに戻るのだが、ωやω²のように3回行うと元に戻る虚数は適用できないので、巡回置換(偶置換)で1かωかω²をかけた数になるの
であれば1になり、巡回置換をしてもfは変化しないことになる。しかし巡回置換の掛け算で偶置換が表現できるので、巡回置換で変化しないならばすべての偶置換で変化しないことになり、変数が5つの場合は偶置換で f ωf ω²fの三つの値を取る式fが作れないことになって、三乗根で偶置換にて変化する式を作るというプロセスが出来ないのである。


対称式を2乗根で偶置換で変化しないが奇置換で変化しない式を作り、次に3乗根で偶置換にて3つに変化する式を作ることが解の公式を作るプロセスである。


もっとシンプルに
五次方程式の場合、5つの変数の巡回群 (abcde)は偶置換である。


偶置換は1かωかω^2に対応すると定義しているので、5回巡回させて元に戻る(abcde)の置


き換えに対応する数は5回かけると1になり、しかも1かωかω^2のどれかでなくてはならない。
よってどちらの条件を満たす数は1しかないので(abcde)の置き換えは式fに1かける事と同じである。



結論
奇置換はー1に対応していて、 偶置換は1、ω 、ω² に対応すると考えると成り立たないから。